採用シーズン本番目前!求める人材に選ばれるオンライン広報戦略 ~各ファネル別に刺さるアトラクト要素も解説~

皆様、こんにちは。営業部の石田です。

 

さて、先日1月19日(水)に、株式会社No Companyより代表取締役である秋山氏をお呼びし、「採用シーズン本番目前! 求める人材に選ばれるオンライン広報戦略~各ファネル別に刺さるアトラクト要素も解説~」と題してオンラインセミナーを開催いたしました。

オンライン上での採用活動がスタンダードになった今、学生/求職者に会えない時間の中で、採用ターゲットといかにコミュニケーションをとっていくのか、市況感や戦略を考える上でのポイントについてお伝えさせていただきました。

 

第一部

オンライン採用
スピーカー:秋山 真 氏
株式会社No Company
代表取締役

 

採用を取り巻くメディア構造の変化

まず、「情報爆発」が発生しているが、情報を受け取る側の人数は増えていないので、「スルーされる情報」が増えているという認識が重要です。個人/企業の発信により、情報の量が増加する一方で、見られるメディアに関しても大手ナビサイトのみではなくSNSやウェブメディアなどに分散しています。よって、採用マーケティングにおいては、プラットフォームごとにどういった内容であれば興味関心を得られるのか把握した上で情報を発信することが重要になります。企業から発信された情報を、自身がフォローをしている人からのリツイートや、シェア、おすすめなどで企業の記事に触れると、より身近に感じることができるので、SNS上でエンゲージメントを生むような(=共感できるような)内容の発信も重要です。また、No Company独自のソーシャルリスニングツール*『THINK for HR』による調査結果から、企業のカルチャーや社風が伝わるコンテンツがエンゲージメントしやすい傾向にあることが分かっております。

 

SNS

*THINK for HR:SNS/Web上にある個人/法人の投稿やシェアされている記事を、エンゲージメント(興味/共感度)起点で分析できるソーシャルリスニングツール

 

求職者のファネルにあわせて優先度をつけた施策を

求職者の選考段階によって、求めている情報は変わるので、採用フェーズごとに課題の洗い出しや情報の整理、動線設計が必要です。「どこから採用サイトに集客するか」「採用サイトのコンテンツをどのように活用するか」「1to1でのコミュニケーションでどのように魅力付けするか」など、フェーズごとにメディア戦略やコンテンツシフトを考えることで、ターゲット人材を内定承諾までスムーズに誘導させることができます。また、コミュニケーションマップを策定・実行することで、採用担当者の工数削減にも繋がります。
採用設計

ターゲットの興味 / 共感を獲得するコンテンツとは

候補者は、様々な指標をもって採用を受けています。一見、希望業種にバラつきのある方でも下記のような志向性(価値観)による判断基準を持っている場合があります。
採用ターゲット

加えて、興味関心の集まる様々な「文脈(直近では、「多様性」や「働き方」といったテーマがSNS上で話題になりやすい)」と接着した発信を行うことで、多角的に自社の魅力を伝えることができます。
ただ、発信の際には注意点もあります。「自社の価値要素」のみを押し出した発信をしてしまうと、一方的な価値観の押し付けになってしまいます。逆に「求職者・世の中が感じる価値ポイント」のみを押し出した発信は、一見共感をされそうに見えますが、理想だけを語っていたり、リアリティがないように見えたりするため、批判が寄せられるリスクもあります。

採用設計

求める人材に自社の魅力を伝えていく為には、主観的な自社の価値要素と、世の中やターゲット層が求めている客観的な価値ポイントをかけ合わせたコンテンツを作り、発信していくことが重要です。

 

第二部

採用
スピーカー:白岩 大
株式会社揚羽
ブランド戦略グループ/プランナー
リクルーティング事業部責任者

 

肌感覚で採用広報していませんか?

昨今の採用市況
① 1人あたりのエントリー数が5~8社と過去最多を記録→例年以上に志望度の醸成が必要。
② 学生1人あたりの内定取得数が上昇=内定辞退数も上昇。
③ 途中離脱しにくく、終盤に離脱するケースが多い。
④「なんとなく内定を保留」が多く、最後のひと押しとなる情報を欲している。

 

最後のひと押しがうまくできていない理由は、採用のオンライン化が影響していると考えています。「会社を理解する情報」は溢れていますが「会社を感じる情報(雰囲気や、人柄など)」が足りないためです。廊下ですれ違う際に社員さんに挨拶されたことが、内定承諾の決め手になる方もいるほど、候補者は働く人の雰囲気を重要視しています。

 

採用広報戦略の考え方

採用広報戦略を考える上で「3C分析」を活用することを推奨しています。

 

採用ブランディング

CUSTOMER…求職者から自社のどの部分を見られているのか、求職者に対してアンケートを取り認識することができます。25項目の企業の魅力分解フレーム魅力に基づき、自社に採用を受ける学生が求める魅力、重要視している魅力がなんであるのかを分析し把握します。

採用ブランディング

学生のタイプ(志向性や性格など)によっても求めている魅力は異なりますので、まずは自社のターゲット学生がどんな魅力を求めているかを知ることが重要です。

COMPANY…ターゲットが求める魅力が理解できたら、上記の5軸フレームをもとに自社のもつ「武器」が何であるのかを整理します。
COMPETITOR…最後に競合の動きを分析し、差別化を図ります。

 

採用ブランディング

採用広報物の制作や発信を行う前に、魅力が伝わっているのかをデータを収集し、データを基にした3C分析、採用広報戦略の設計を行うことが重要です。

Q&A

参加した皆さまから頂いたご質問に対し、秋山氏、白岩氏の両氏からご回答をいただきました。

━自社に関して得たデータをどのように採用施策に落とし込むのでしょうか?

白岩:調査により「伝えきれなかった魅力」が把握できたら、それを次年度の採用全体の戦略に使う方法と、伝えきれなかった情報を補うコンテンツ作りに活かす2つの使い方があります。
秋山:弊社の場合はSNSデータを広告のフックに活用することが多いです。どんなクリエイティブやテキストがフックになるのか? オウンドメディアに集客しやすいのはどのような切り口か? といった観点でデータを見ながらPDCAを回します。また、Webメディア別に共感されやすいテーマ・コンテンツや、ユーザーの志向性を把握することもできるので、どのメディアで何を訴求するとターゲット層にアプローチできるのか、といったメディアプランニングの支援もさせていただいております。

 

━No Company社は、エントリー前の認知から共感・興味醸成までができると認識しましたが、エントリー後にも貢献できるように思えます。いかがでしょうか?

秋山:もちろん、SNSデータ分析により導き出した共感文脈を、エントリー後の1to1コミュニケーションや意向醸成の為のコンテンツ制作に活用することもできます。実際に、選考離脱や内定辞退に課題を感じていらっしゃる企業様とのお取り組み事例もございます。

 

━動画コンテンツには賞味期限みたいな目安はありますか?(事業者側のビジネスモデルの変化等にもよるかとは思うので恐縮ですが)

白岩:採用要件が変わると、動画を変える必要もあると思いますので、3年周期くらいで変えていくことを推奨しています。ただ、ベンチャー企業の場合は掲げた目標の達成が早いので1、2年で変えていくと良いかと思います。

 

━1月〜3月にかけてやっておくと良いことは何でしょうか?

白岩:次年度の準備を始めている企業様が多いです。忙しい中でも、来年の採用のブランディングや、広報物についても考えられると良いのかなと思います。

 

秋山:たしかに、来年度に向けた取り組みは今の時期から徐々にできると良いですよね。あとは、実態に即したリアルな声や何がエンゲージメントしているのかを知っておくことが重要だと思うので、Twitterで「#23卒」や「#23卒と繋がりたい」などのツイートに目を通すだけでも少しは分かると思います。

 

以上、1月19日(水)開催オンラインセミナー~採用シーズン本番目前! 求める人材に選ばれるオンライン広報戦略 ~各ファネル別に刺さるアトラクト要素も解説~のセミナーレポートでした。

 

弊社では採用活動にご活用いただける資料もご用意しています。ご参考にしていただける事例をまとめた資料もございますので、下記からぜひご覧ください。

 

お役立ち資料はこちら

 

今後もオンラインツールも活用しながら、皆さまのお悩みを解消できるようなセミナーを随時開催していきますのでご期待ください。