重要性が高まってきた採用ブランディング

みなさんこんにちは!今回、MAGAZINEのライターに任命されました、加藤です。

 

現在、揚羽で制作部ディレクター兼ライターとして、さまざまな案件に関わらせていただいておりますが、最近仕事をしていて「採用ブランディング」という言葉を耳にすることが多くなりました。

 

書店には採用ブランディングをテーマにした本が並び、関連セミナーが開催される機会も増えています。これらは主に企業の人事、採用にかかわる人を対象としたものです。

 

いまや、採用市場は時代とともに急速に変化しています。コミュニケーション手段の変化や、求職者との接点の多様化によって、従来通りの採用活動では採用に苦戦する傾向が高まってきました。その対応策の一つとして、採用ブランディングが注目されているのです。

 

しかし、採用ブランディングの重要性は認知しているものの、実際に何から始めればいいのか具体的には知らないという人事、採用の担当者も多いのではないでしょうか。

 

今回は、採用ブランディングのメリットやプロセスを踏まえながら、成功事例と合わせて詳しく説明していきたいと思います。

新卒採用や中途採用で実施される採用ブランディングとは

そもそも、『ブランディング』とは、ブランドを形づけるためのマーケティング戦略です。例えば「〇〇企業といえば〇〇(強み)」のように、ある特定の商品やサービスの魅力を消費者に浸透させることを言います。

 

そんなブランディングの中でも、最近よく耳にする採用ブランディング。その名の通り採用ブランディングとは、採用において企業をブランディングし、学生や就職希望者に向けてどのような企業であるか、その魅力を認知させるコミュニケーションです。

 

単にどのような企業であるか、どのような働き方をしているのか、を伝えるだけではなく「企業らしさ」を訴求することで、他社との差別化を図りながら、ターゲット採用の実現が可能になります。

企業が採用ブランディングを行うメリット

「〇〇企業といえば〇〇(強み)」というような採用イメージのある企業は、採用市場の変化をいち早く捉え、ブランド発信やインターンシップの設計など、大手就職サイトや合同説明会に頼らない“自走型”の採用モデルを構築しています。こういった企業では、自社のブランドイメージが定着しているため、採用ブランディングがターゲットに浸透していると言えます。

 

では具体的に、採用ブランドイメージを定着させるとどういったメリットがあるのか、ポイントに分けてご紹介していきます。

採用応募者の増加が見込める

採用ブランディングとは、自社のブランドイメージをターゲットに浸透させること。つまり、「〇〇企業といえば〇〇(強み)」というイメージが浸透することで、競合企業や大手企業との差別化を図ることができ、応募者の増加が見込めます。また、多くの求職者の母集団を形成できれば、より質の高いターゲットの流入も見込めるでしょう。

ミスマッチが減り内定辞退や離職が減る

ブランドイメージが定着すれば、そのブランドイメージに共感したターゲットが応募してくるため、より自社のイメージに近いターゲットの採用が見込めます。つまり、採用においてのミスマッチが減り、内定辞退や入社後の離職率の低下にもつながります。

採用担当者が自社のアピールをしやすくなる

多くの企業は理想の人材を採用するために、さまざまな採用ツールでアプローチを行っているかと思いますが、採用ツールにおいて「自社イメージ」はきちんと訴求されているでしょうか? ブランドイメージを定着させることができれば、採用サイトやパンフレットだけではなく、SNS運用やオウンドメディアなどすべての採用ツールにおいて、一貫したメッセージを打ち出すことができ、効率よく自社のアピールを行うことができます。

採用ブランディングで企業側が留意すべき点

ここまでメリットを記載してきましたが、採用ブランディングを行うにあたって、1点留意すべき点があります。それは「企業全体で行っていくこと」です。採用ではあるものの、ブランディングです。企業全体が持つブランドイメージをターゲットに浸透させていくためには、採用担当者だけではなく社員全体を巻き込むことが重要です。

 

ここで、事例としてご紹介したいのが、以前弊社が採用ブランディングをお手伝いした双日様の採用webラジオです。
採用ブランディング事例
パーソナリティを務める採用担当者と毎回ゲストで招かれる社員が自然と砕けた話をすることで、企業のカルチャーをより深く知ることができるラジオになっています。

 

このように、社員を巻き込むことで、さらに企業らしさを訴求することができます。

採用ブランディングの成功プロセス

ここからは実際に採用ブランディングに取り組むための設計プロセスをご説明します。

(1):競合を分析しながら、企業の強み(魅力)や価値を整理する。

まずは自社・競合分析を行い、他社にはない自社ならではの強みや、魅力となりうる価値などを整理していきます。

自社・競合分析に関連するダウンロード資料はこちら(3Cと5軸の分析)

(2):企業側が欲しいターゲット人材を明確にする。

採用ターゲット像がどういった人材なのかを明確にしていきます。(1)で行った分析を生かしながら、「今後自社に必要な人材」「自社らしい人材像」を細かく詰めていきましょう。

ターゲット人材に関連するダウンロード資料はこちら(求める人物像の定義の仕方)

(3):(1)と(2)の内容をもとに採用コンセプトを設計する。

(1)と(2)から、自社の強みや価値をターゲットに訴求するためのコンセプトワードを設計していきます。この採用コンセプトこそ採用ブランディングの核であり、ブランドイメージを形作る最初の一歩と言えます。

(4):策定したコンセプトから、ブランドを浸透させるためのツールを制作する。

策定した採用コンセプトをもとにキーワードや関連要素を洗い出し、採用ツール制作に落とし込んでいきます。

採用ブランディングを成功させた会社の事例紹介

ここからは採用ブランディングの成功プロセスを踏まえた、弊社がお手伝いさせていただいた採用ブランディングの成功事例をご紹介していきます。

三井金属鉱業株式会社様

採用ブランディング事例
非鉄金属に対する学生の認知度の低さから、母集団形成のためにブランディングを行いました。その中で、製錬事業だけでなく、機能材料や自動車部品など幅広い事業を展開しているという特徴に注目。「技術革新による事業の多角化」をツール全体の統一コンセプトとし、採用メッセージとして「新しい、の素になる。」を打ち出し、デザインやコンテンツに落とし込みました。非鉄金属の技術革新という興味が、そのまま企業への興味喚起へとつながりました。

日本精工株式会社様

採用ブランディング事例
10年後の企業のありたい姿を企業メッセージ「あたらしい動きをつくる」として打ち出し、そこから採用コンセプト「未来を動かす意志はあるか。」へ落とし込み、各種採用ツールを制作しました。パンフレット・サイト・動画のコンテンツにコンセプトと関連要素を盛り込んだ一貫性のあるデザインにすることで、ターゲットである新卒学生に向けて挑戦的な企業であることを訴求しました。

 

その他、弊社がお手伝いした採用ブランディングの事例についてはこちらをご覧ください。

 

冒頭で話した通り、採用ブランディングとはマーケティング戦略の一つです。採用ブランディングで自社の強みや魅力の整理などを行うと、自然と社内を見つめ直す良い機会にもなります。

 

弊社では、企業様の採用ブランディングのお手伝いをさせていただいておりますのでお気軽にご相談ください。

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