そもそもワールドカップって何がすごいの?


6月14日から始まった『FIFAワールドカップ(以下ワールドカップ)』ロシア大会。 中継を観たいサッカーファンにとっては睡眠不足の日々がつづくことになりそうですが、日本の、それほどまでサッカーに関心が高くない人の中では「ワールドカップって何か盛り上がったりするけど、なぜ?」「そもそも何がどうすごいの?」という感覚の人も少なくないかもしれません。

その大会価値はどれほどなのか?企業はなぜ莫大なスポンサー費を投じてこの大会をスポンサードするのか?

今回はそれを推し量る手掛かりとして、この世界的なスポーツ大会のさまざまな側面を表す数字をまとめてみたいと思います。

数字を集めて見ることで、漠然としたイメージのこのスポーツ大会の価値が、少しでも現実的かつ立体的に見えてくるのではないでしょうか。

「世界中の国や地域が参加して、世界中の人が観る」その大会規模


■出場チーム数:

本大会出場チーム数は【32チーム】。

あれ少ない?いえいえ予選大会を含めると【209のFIFA加盟の国と地域の代表チーム】が参加しています。単一競技では世界最多。

 

■スタジアム観戦者数:

前回のブラジル大会(2014年)では【のべ約343万人】。

過去最多は1994年アメリカ大会の【約358万7000人】。大阪府民(270万人)以上、神奈川県民(370万人)に近い数の人が観戦していることになります。ちなみにブラジル各地で行われた『ファンフェスタ』の参加者数は【約515万人】だそうです。

 

■テレビ視聴者数:

前回ブラジル大会のテレビ視聴者数の全試合累計は【260億人超】。

夏季五輪の5倍といわれています。決勝1試合の視聴者は【10億人超】、視聴者は【世界207カ国】に及びます。時差を越えて、世界中の人が同時間に同じコンテンツを共有していることになります。

 

放映権料、賞金…気になるお金のこと


これだけの国や地域の人々の注目を集め、世界中に配信されるコンテンツ。その裏で動くお金も気になりますよね。

 

■テレビ放映権料:

日本の放送メディアのコンソーシアム(JC)が今回のロシア大会の放映権料として支払う金額は【600億円】といわれています(前回ブラジル大会では【400億円】)。

 

■賞金:

主催団体のFIFA(国際サッカー連盟)が今大会を通じ支払う分配金(賞金含む)は【7億9100ドル(約900億円)】。これは史上最高で、ブラジル大会費の40%増。うち賞金は【優勝:3800万ドル】【準優勝:2800万ドル】【3位:2400万ドル】と続きます。日本代表が目標としているといわれる【ベスト8は:1600万ドル】。出場する時点で貰える【出場賞金は800万ドル】です。これら賞金のほかに、『準備金』や『選手所属クラブへの分配金』などが支払われます。

 

1国内で地球7周分の移動も!。その他の数字アレコレ


その他にも、大会の規模やその影響は、いろんな数字に表れています。いくつか集めてみると…

 

■本大会期間中の全チーム総移動距離:

【28万km(ブラジル大会)】。およそ地球7周分!。交通機関や宿泊地に与える影響も大きそうです。

 

■開催国税収:

【72億ドル(ブラジル大会)】。五輪同様、招致活動が白熱するわけですね。

 

■総ゴール数:

ブラジル大会の総ゴール数は【171ゴール】。171回の歓喜と悲哀があったとも言えますね。

日本代表は「ベスト8」進出を前提目標に予算編成をしている


そんなワールドカップの今大会で、日本代表はどこまでいけるか?

さまざまな声がありますが、実際のところ日本サッカー協会(JFA)はどのラインを目標にしているか、その手がかりになる数字もあります。

JFAが編成している2018年度の会計予算の【「支出」は236億5000万円】【「収入」は235億円】。「収入」のうち、代表関連事業の割合は【165億円】。これは、ワールドカップ本大会でベスト8に進出した場合に得られる賞金と準備金の合計収入【1750万ドル】を前提に組まれているようです。グループリーグ敗退だとマイナスで、ベスト8以上だとプラスに転じることもあるわけですから、収支上も本気でベスト8以上を目指していると思いたいですね。

価値の本質は、競技が持つ「感動」や「挑戦」イメージと普遍性


世界中の多くの人々や企業を惹きつけ、そこに莫大なお金も動く巨大なスポーツ大会『ワールドカップ』。 その価値の本質は、やはり世界最高峰のレベルで競い合うという競技そのもののスペクタクル性や、真剣勝負に伴う感動。それらが世界中の人々に同時的に届けれ、共有されるという普遍性。人々がこの舞台に挑む選手やチームに自分を重ねられるという点にあるのでしょう。

それらの要素が高次元で融合・成立し、価値を成しているかどうか。それを推し量るモノサシとして、さまざまな側面の数字を見てみることは有効ではないでしょうか?

果たして今大会がどれほどの影響力をもたらすのか、どれほどの価値ある大会になるか?

世界最高峰のプレーの魅力に酔いしれながらも、さまざまな「数字」をとおして見ても面白いかもしれません。

※各数字の出典

・ブラジル大会に関するデータ:FIFA.comによる公表データ

・テレビ視聴者数:カンターメディア社調査データ・FIFA公表

・放映権料:日刊スポーツほか各メディア報道

・日本代表予算:JFA(日本サッカー協会)財務報告、日経ネットほかメディア報道

WRITER

佐藤 孝良

シニアプロデューサー

佐藤 孝良

秋田県生まれ。日本大学芸術学部卒。
演劇活動の挫折を経て、リクルート社入社。企業の人材採用広報・教育研修・組織活性支援に従事。
その後2005年に揚羽に入社。以来10年以上にわたりのべ100社以上の企業の人材採用プロモーション、企業広報ほか各種コミュニケーション施策の支援に関わらせていただいています。
週末はだいたいサッカースタジアムにいるか、旅か、映画鑑賞のルーティン。

秋田県生まれ。日本大学芸術学部卒。
演劇活動の挫折を経て、リクルート社入社。企業の人材採用広報・教育研修・組織活性支援に従事。
その後2005年に揚羽に入社。以来10年以上にわたりのべ100社以上の企業の人材採用プロモーション、企業広報ほか各種コミュニケーション施策の支援に関わらせていただいています。
週末はだいたいサッカースタジアムにいるか、旅か、映画鑑賞のルーティン。