SEO(検索エンジン最適化)は「専門的で、時間がかかる」と思われがちですが、30分で実施できる効果的な改善策もあります。その代表例が、「タイトル」と「ディスクリプション」の見直し。検索結果が“ユーザーにどのように見えるか”の最適化は、見落とされがちですが、クリック率や集客力に直結する重要なポイントです。

SEOは本当に時間がかかるのか

Googleなど検索エンジンからの訪問(セッション)数を増やすために、企業サイトにおいても「SEO(検索エンジン最適化)」対策は欠かせない施策です。検索エンジン経由のアクセスは、広告に頼らず継続的な集客が期待でき、コストパフォーマンスという点でも効率的な流入になります。

とはいえ、SEOと聞くと専門知識が必要で、手間も時間もかかるというイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。もちろん、高度な分析やそれに基づいたコンテンツ改善なども重要ですが、必ずしも大がかりな準備が必要な施策ばかりではありません。ほんの数十分の作業でも、しっかりとした効果が期待できる取り組みがあります。

そこで、まず実施してもらいたいのが、ページ「タイトル」と「ディスクリプション」の確認、見直しです。実際にGoogleで「ブランドブック」というワードを検索した結果でいうと、「ブランドブックの成功事例から学ぶ、企業の目的と制作のポイント」がタイトルであり、「ブランドブックはインナーブランディングを実施する手法の1つであり~」の箇所がディスクリプションにあたります。

この検索結果に表示されるタイトルとディスクリプションは、SEO対策の成果を左右する最も基本的な要素です。何らかのキーワードで検索したユーザーは、これらを見てクリックするかどうかを決めます。つまり、タイトルとディスクリプションの内容は、ユーザーの検索行動におけるクリック率に直結するわけです。

ディスクリプションの改善でクリック率を高める

タイトルについては、できるだけ端的にまとめ、自然に主要なキーワードを含めることが望ましいとされています。文字量についても、長すぎると実際の検索結果で省略、修正されることもあるため、30文字前後が目安になるでしょう。この限られた文字数で、ページ全体のテーマを余すところなく表現することが大切です。ユーザー視点で改めてタイトルを見てみて、初見でパッと理解しづらいようであれば、調整してみてください。

ディスクリプションは、ページ内容を80文字以下で要約し、読む価値をシンプルに伝える文章が求められます。例えば、「このページではブランドブックについて、わかりやすく説明します」といった漠然とした記述ではなく、「ブランドブックはインナーブランディングを実施する手法の1つであり、企業が従業員に対してブランドの価値や目指す方向性の理解を促すために作成するものです」といったように、ユーザーの興味を引きつける具体的な言葉を選ぶとクリックされやすくなるでしょう。

このディスクリプションをめぐっては、SEOに対する誤った認識から、不適切な記述や対策を見かけることが少なくありません。まず1つ目が、「ディスクリプションに検索してほしいキーワードを羅列すれば、検索順位が上昇する」という誤解です。この誤認は結構根深く、今でもサイト制作の現場で実装を推進しようとする方もおり、ぜひ気を付けてください。

ディスクリプションにキーワードを詰め込むことは、検索順位を上げる効果はなく、Googleも長くそうした情報を発信しています。検索エンジンとしては、ユーザーの利便性を最優先しており、キーワードが羅列された、読みにくいテキストを高く評価することはありません。むしろ、不自然にキーワードをタグに詰め込む行為は、スパムと見なされ、検索結果に出てこないなど、逆効果になる可能性すらあります。

「検索エンジンに任せておけばよい」という誤解

2つ目は、「ディスクリプションは、検索エンジンが自動生成してくれるので、どんな内容でも構わない」という誤解です。そもそもディスクリプションが設定されていない場合など、確かにGoogleがディスクリプションを作成するケースがあるものの、適切に設定できていれば、それが優先して表示されることがほとんどです。

実際に自動生成されるディスクリプションは、玉石混交な点にも注意が必要です。生成されたディスクリプションが、先述したように「ユーザーの興味を引きつける具体的な言葉」であれば問題ありませんが、人間には読みづらく、理解できない文言になる可能性もあります。当社のサイトでも、ディスクリプションを設定していたにもかかわらず、検索結果に自動生成された文言が表示された実例がありました。しかも、人間には理解しづらいテキスト内容だったせいで、検索順位が高いのに、クリック率が低く推移していたのです。

また、ディスクリプションを「すべてのページで同じ内容にしている」というサイトも、少なからず散見されます。当社の具体的な設定例ですが、「ブランディング会社|株式会社揚羽(AGEHA Inc.)|ブランド共創パートナー」といったトップページのディスクリプションを全ページ共通にしても、内容的に間違いではありません。ですが、ページごとの内容を適切に記述しているとは言えませんし、検索結果に表示された場合、クリックしづらくなると思いますので、ページごとにディスクリプションの内容を見直すべきです。

“一度きりの施策”にしないことが大切

こうしたことが起きてしまう背景に、タイトルやディスクリプションは、ページを単純に閲覧するだけでは把握できず、ページのソースコードや実際の検索結果を確認しなければならないことがあるでしょう。逆から言うと、サイト運用者が自発的に確認、見直しを実施しない限り、不適切なタイトルやディスクリプションの表示が継続し、検索エンジンからの流入機会を損失し続けることになるのです。

実際に、企業サイトのトップページのタイトルとディスクリプションを変更したことで、検索結果のクリック率が、約2か月後に0.7ポイント上昇した事例もあります。1ページのみの確認、修正だけなら、作業時間は30分とかかりません。すき間時間の活用でも構いませんので、ぜひタイトルとディスクリプションの見直しを実施しみてください。

重要なのは、一度きりの施策で終わらせず、定期的に見直す習慣を持つことです。検索エンジンのアルゴリズムやユーザーの行動は常に変化しているため、昨日の最適解が今日も最適であるとは限りません。だからこそ、短時間でできる改善を積み重ねる姿勢が、長期的な成果を生む最大の鍵となるでしょう。

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