インナーブランディング2つのアプローチ


インナーブランディング施策は、大きく分けて2つの種類があります。仕組みとして日々機能する「ファンクショナル」な施策と、従業員の記憶と心に訴えかける「エモーショナル」な施策です。

例えば評価制度や研修制度、表彰制度など、定期的に取り組む施策が「ファンクショナル」な施策。一方、従業員の主体的な理解・共感を促す施策が「エモーショナル」な施策です。理念やビジョンを社史をもとに紐解きながらストーリーで伝え理解を促す本や、企業理念を体現している従業員のエピソードにより共感をさそう映像など、理念に係る物語を様々なクリエイティブ(映像・冊子など)に落とし込むことで、押しつけがましくない受け取りやすい情報として従業員に浸透させることができます。

インナーブランディング2つのアプローチ

インナーブランディング設計のコツ


インナーブランディングの施策が単発で終わってしまい、その後は放ったらかしになってしまっているケース多く見かけます。私はそのような施策を、「打ち上げ花火」と呼んでいます。「打ち上げ花火」になってしまわないためには、認知から理解・共感・行動定着まで、一連で設計することが重要です。

設計のコツとしては、まず、もともと行っていた施策を年間スケジュールで整理し、それにエモーショナルな施策を掛け合わせていくことです。社員総会や年頭挨拶など、伝統行事になってしまっているため急には変更できないものは必ずあるはずです。まずはそうした施策を整理することから始めてもらえればと思います。

以下の図は、施策を種類と効果度合いによって分類した一覧です。施策の整理をする上で参考になると思うので、ぜひとも活用してください。

インナーブランディング設計のコツ

数値で測って効果を継続させる


「打ち上げ花火」になってしまうことを防ぐためにもう一つ重要なことは、効果を数値で計測し続けることです。数値で効果が「見える化」されれば、常に自社の課題について経営層・現場双方からの共通認識を得やすく、新たな施策実施の根拠にもなります。

詳しくはまた改めて別記事に寄せますが、インナーブランディングの効果を測るツールとして「従業員サーベイ」があります。「サーベイ」と言えば、年に1回大規模に行われるアンケートをイメージされる方が多いかもしれないですが、近年ではより頻繁に月1回~2回といった頻度で従業員に少ない質問を投げかけリアルタイムに状況を把握できる「パルスサーベイ」が注目されてきています。「パルス」とは「脈拍」のことです。「パルスサーベイ」を導入すれば、常に全社の健康状態をチェックし、効果的な打ち手を打ち続けることが可能になるのです。

WRITER

黒田 天兵

インナーブランディング研究室
室長

黒田 天兵

ブランディングにおけるソリューション実績700社を超える (株)揚羽にて、コーポレートコミュニケーション事業の立ち上げから推進まで行っている責任者。携わったインナーブランディング実績はおよそ200社、財閥系大手企業から近年注目されている急成長ベンチャー企業まで幅広く担当し、理念浸透・意識改革などのプロジェクトに携わる。大学時代は哲学に没頭。ハイデガー、デカルト、カント、ニーチェを研究。

ブランディングにおけるソリューション実績700社を超える (株)揚羽にて、コーポレートコミュニケーション事業の立ち上げから推進まで行っている責任者。携わったインナーブランディング実績はおよそ200社、財閥系大手企業から近年注目されている急成長ベンチャー企業まで幅広く担当し、理念浸透・意識改革などのプロジェクトに携わる。大学時代は哲学に没頭。ハイデガー、デカルト、カント、ニーチェを研究。