ターゲットごとにツールを分けることで
必要な情報を届け、採用のミスマッチを軽減
生活者のくらしに寄り添い、家電やインテリアなど生活用品を中心に企画・製造を行い新たな価値を創出し続けるアイリスオーヤマ株式会社。
同社はこれまでも高卒生採用を推進していましたが、22年度卒以降さらに採用を強化してくことを計画されていました。当時使用していた採用ツールは、ハローワークの求人票と高卒生向け採用サイトといった同社で作成したものが中心となっており、特に求人票では、同社の多様な職種形態や各職種の仕事内容を伝えきれず、採用の現場ではミスマッチが課題となっていました。
高卒生採用では、企業から生徒に直接アプローチができないため、まず教師に魅力的な企業として認知してもらい、生徒と保護者に就職先として紹介してもらわなければなりません。さらに、未成年の就職においては、保護者の判断も大きく影響します。しかし、教師が生徒と保護者に同社を紹介するための情報、保護者が自分の子どもの就職先として安心できるかを見極めるための情報が不足していることから、学生が正しいイメージを持たずに選考に進んでしまうという問題が頻発。結果、採用のミスマッチが起こっているという課題がありました。
そこで揚羽では、高卒生採用のプロセスを「教師へのアプローチ」と「生徒・保護者へのアプローチ」という2段階に分解し、それぞれのステップに必要な情報を掲載したパンフレットの制作を提案。さらに、スペース・ページの限られたパンフレットでは掲載しきれない情報を網羅的にカバーするツールとして、採用サイトのリニューアルも提案しました。
教師向けパンフレットでは、求人票などから詳細なデータを確認しなくても済むよう、拠点や募集職種・勤務時間などの要点をまとめたパンフレットを作成。また、生徒とのマッチングをしやすくするために、求める人材像もシンプルにまとめました。
保護者・生徒がターゲットのメインパンフレットは、進路相談室など学内に置いていても目立ち、生徒が思わず手に取りたくなるようなワクワク感を持たせた表紙デザインに。中面には、保護者と教師にも安心できる企業であることを訴求するため、社長メッセージも掲載しました。
採用サイトは、メインパンフレットを見た後に追加で情報を得るためのツールとして設計。パンフレットに記載しきれなかった募集職種の詳細情報と活躍する先輩の紹介、社員アンケートなどのコンテンツを掲載。デザインは大卒採用と見間違えずに流入してもらいやすいよう、パンフレットと同じデザインで統一しました。
OUTLINE
プロジェクトのポイント
・教師・保護者・生徒がそれぞれの視点から同社を正確に理解できるようにするため、ターゲットを分けて情報を整理した複数の採用ツールの組み合わせを提案。
・パンフレットとサイトで統一されたキービジュアルは、砕けすぎず、漫画っぽすぎない絶妙なラインを狙うことで、フレッシュでパワフルに、かつ安心感のある印象を持ってもらえるよう工夫。
・サイトの社員紹介ページでは、職種が多く紹介人数も増えるため、ページを増やすのではなく、一覧性の高い構成を採用。また、冗長的にならないようモーダル後にスライドショー表示を組み合わせた。
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