毎年毎年そうですが、最近特に
「今年の新入社員は弱い。ゆとり世代だからしょうがないのかなぁ」
という話を聞くことが多くなったような気がします。

私は体育会出身なので、「そんな甘い奴はもっと厳しくせい!」
と言っていたものですが、
先日こんな本を読みまして、考え方を変えました。

「得意なことで自信をつける前に厳しい機会を与えても、
部下のためにはならない。」

リクルートの先輩で、リクルートを代表する超トップ営業マン、
今はそのご経験を買われて、東京工業大学の大学院で
「営業戦略・組織」を教えてらっしゃる北澤孝太郎さんが書かれた本の一節です。

本の題名は「人材が育つ営業現場の共通点」

「得意なことで自信をつける前に厳しい機会を与えても、
部下のためにはならない。」

「そんなこと言っても、新入社員なんて、石の上にも三年だ。
俺だってそうしてきた。」とおっしゃる諸兄が多いと思いますが、
時代は変わりました。
ここ2、3年で急激に変わりましたね。

原因はいろいろありますが、新入社員の変化は、
どの会社でも実感されていると思いますし、
戦争でも起こらない限り、
今後もその潮流が変わることはないと思います。
しかし、弱くなった一方で、新入社員は
真面目で、コツコツ仕事をし、
ネットリテラシーも職場のおじさんたちと比べて高く、
決して使えない人ではありません。

だとしたら、その彼らをうまく使いこなせてこそ、
上司、そして組織なのではないでしょうか。

私の尊敬する帝京大学ラグビー部の岩出監督も、
昔ながらの古い体育会的常識を捨てて、
今の学生気質に合わせた指導で、
大学ラグビー7連覇を達成しています。

その帝京大学の学生も、
コーチが声を荒げて怒ると萎縮してしまうそうです。
それは親に怒られて育ってないから。

逆に20年前に大学ラグビー界で隆盛を極めた明治大学のラグビー部の選手は、
歌舞伎町でヤクザとケンカしてもおそらくビビらなかったと思います。

でももし、20年前の猛者揃いの明治大学ラグビー部と
今のゆとり世代の帝京大学ラグビー部が対戦したら、
今の帝京大学ラグビー部が圧倒的に勝利をおさめると思います。
ラグビーのレベルが相当上がってますから。

もしかすると、それは仕事も同じかもしれません。
少なくとも、新人時代、気合と根性だけで空まわりしていた私と、
今の大人しいけどコツコツ型の新入社員では、
会社にもたらす利益はきっと今の新入社員の方が高くなる気がします。

「今の戦力でどうやって勝つか」
それを考えたら、
新入社員の指導法は変えても良い時期かもしれません。

新入社員のマネジメントに悩まれていらっしゃる方、

北澤孝太郎著「人材が育つ営業現場の共通点」
岩出雅之著「負けない作法」

この二冊、オススメです!