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インナーブランディング
2018年11月16日
ゼロからはじめる"エンゲージメント" ~世界初!?社員に感動を与え続ける「感動課」という部署の話~

目次
ゼロからはじめる❛エンゲージメント❜
インナーブランディング研究室の新米研究員であるはたのくんが、インナーブランディングを勉強するために各分野の第一人者の方へインタビューしていきます!
今回は、「従業員エンゲージメント」をテーマにして、株式会社サイボウズの人事部『感動課』の福西さんと佐野さんにお話しを伺います。
実際の『感動課』の活動内容や、実務を進める中で大切にしていることなどを中心にインタビューさせていただきました!
感動課ってどんなことするんですか?
はたの
本日お話しをお伺いできるのをとても楽しみにしておりました!感動課って、サイボウズさんにしかない特別な部署だと思うのですが、まずは簡単にどのような活動をする部署なのか教えてもらっていいでしょうか?
福西
「感動課って何してるの?」ってよく聞かれますが、とにかく社員が感動できる種がないかをずっと探しています。
はたの
ほんとに唯一無二ですね!そして最近、感動課2人目となる佐野さんが入られたんですよね。
福西
そうなんです。ちょっと彼の名刺の肩書きをみてください。
はたの
あ!「映像作家」って書いてますね!?
福西
調子乗ってるでしょ?笑
はたの
実際に何かそういったお仕事されてたんですか?
佐野
いえ、全然してません笑 でも冗談じゃなくて。元々個人的にカメラマンをしていたので「カメラマン」と書くこともできましたが、単に雇われ仕事でカメラを回すのではなく、自分の強い意思で「こういうストーリー、メッセージを伝えたい」という姿勢が厳しく問われる肩書きだと思ったので「映像作家」と名乗っています。私は映像作家とはそういう人だと思うんです。
はたの
そうだったんですね!
福西
あと、肩書きに合わせて眼鏡も変えたんよね?
佐野
はい…笑
はたの
たしかに!すごい個性的な眼鏡ですね!
佐野さんの個性的な眼鏡
角度によってフレームの色が変わります
福西
今、向かい合って座ってるんですけど、たまにちらっと見たら、この眼鏡をして真剣な眼差しで編集とかしてるから空気感がすごいんです笑
はたの
そうですね笑 とてもユニークな仲間が増えてさらに盛り上がった感動課ですが、活動内容に変化はあったんですか?
福西
撮影技術はかなりアップしたかな。この前も社員を撮影する機会があって、先に佐野が準備してたんですけど、ただの会議室を本格的なスタジオに変化させてて「あ、このレベルでやるやつか!笑」って驚かれました。
佐野
撮影した後も、写真の加工までしますよ。
はたの
こだわりがすごいです!
ちなみに、最近2人で実施したことはありますか?
ちなみに、最近2人で実施したことはありますか?
福西
最近やったことは「3年目研修」で動画を作ったことかな。新卒入社3年目って、自分の成長を考えるタイミングだと思うし、単に研修のプログラムをこなして「はい終了!」ではせっかくの時間がもったいないので、感動課で映像を作ったんです。
はたの
どんな映像ですか?
佐野
先輩社員に自分のキャリアについて語ってもらったんです。それを「あるプロフェッショナルな番組」を意識した動画にまとめました。

はたの
完成度が半端ないですね!
福西
ぱっと見は遊び心満載ですけど、取材の中身はみんな自分のキャリアについて色々語ってくれています。赤裸々にキャリアを話してる姿をみて「ここまで自由でいいんや」って3年目の子たちにも感じてほしかったんです。社長も参加している研修で、普通に「転職考えてました」とかコメントに出てきますし。
佐野
メイキング映像なんかも作ったりして、研修が終わった後も楽しんだり思い返したりしてもらえるようにしました。
はたの
素敵な企画ですね。出演されている社員さんもイキイキしてるようでした。
感動課の活動は社員にどう思われているんですか?
はたの
このような活動をされてきて、社員さんからはどのように思われてるんでしょうか?
福西
7年もやってると、社内でもだいぶ浸透してきたかなと思うことも増えました。感動課に誰でも依頼ができる「依頼箱」を置いてるですけど、結構依頼がきて忙しいですよ。
佐野
そうですね。私が写真を撮影するようになってからは、加工してカッコいい写真に仕上げるようになったので、社員たちも「かっこよく撮ってほしい!」と思ってくれて、最近は「何かポーズとって」と言う前に社員自ら動いてくれることもあります笑
社員の集合写真
何も言わなくとも社員自らポーズをしている
はたの
それはとても良い反応ですね!
福西
感動課が本気でやっていると、社員も本気で乗っかってきてくれるんですよ。そんな相乗効果もあるのかなと思います。
はたの
ですが、それでもなかなか全員に伝えきることって難しいですよね。
福西
それはそうですね。同じ内容でも、参加する人のタイプとか、その時の状況次第で、上手くいったりいかなかったり。
はたの
そうですよね。。
福西
けど、そこはそんなに気にしないようにもしてます。実際、100人いたら100人全員を同じ方法で感動させられることって難しいですから、感動できないにしても「こんなこと社内で起きてるんや~」ってことを思ってくれたら十分かなとも思ってます。感動を押し付けるようなことをしてしまったら、それこそ逆に微妙になりますし。
はたの
たしかに、そういう考え方もありますよね。
福西
でも長く続けてると、今まで全く感動課の活動に反応がなかった社員が「あのイベント最高でした!」って言ってくれたときは「ドヤっ!」ってなりますね笑 伝えたいメッセージが伝わったとわかる瞬間は、こちらも感動します。
どうやって企画を考えてるんですか?
はたの
数々の活動をされてきていますが、こういった企画を考え出すときのルーティンやフレームワークはあるんでしょうか?
福西
実は、感動課には『KANDO5+1』と言う大切にしている理念はありますが、企画自体には「理屈」や「ロジック」はあまり入れないようにしています。
はたの
そうなんですか!
佐野
正確に言うと、理屈を挟まないようにしてますね。
福西
そうそう。企画って、やり方を考えたら何十も何百もあると思うんですけど、成功の確率をあげようと理屈を挟んで「これは違う」とアイデアの母数を減らしてしまうことが一番良くないと思うんです。
はたの
どうしてですか?
福西
もしかしたら、減らした母数の中に当たりがあるかもしれないでしょ?成功するかしないかわからないところで企画しているのに、確率みたいなのはないんです。その1つを、時間をかけてどう成功に導けるかを考える方が大事なんだと思います。
はたの
それって、とても手間のかかることなのでは・・
福西
そうですね。でも、その手間を惜しんで、小手先の技に逃げてしまったら、当たるものも当たらないと思うんです。「これくらいで良いか」で感動が生まれることはまずないですね。
はたの
とても大変なのですね・・
佐野
考えに考え抜いた施策でも、失敗することは多々あります。ですが、そうした失敗を重ねることで初めて得られることがあります。
はたの
熱意と手間のかかる活動、それが感動課なのですね!ちなみに、良かったことや失敗してしまったことを次につなげるために何かしてるんでしょうか?
佐野
実施したことの振り返りには「KPT(keep/problem/try)」を活用してます。予算や工数ももちろん振り返っています。
福西
でも、それで改善したからといっても成功するとも限りませんし、メンバーも変わると考え方や伝えたいメッセージとの距離感も違いますし。大切なのは、「次回は101%でも良いから少しでも良くしよう!」っていう気持ちなんじゃないかなと思います。

大切にしていることはなんですか?
はたの
感動課という活動が、理屈で結果を追いすぎないからこそ継続できていることがわかりました。お二人から、これからこのような従業員のエンゲージメントを高めるための取組みに携わる方々に伝えたいことはありますか?
福西
ああだこうだと言いましたけど、それとは別に「自分たちも楽しむこと」を大切にしてもらいたいです。自分の「想い」もしっかり上乗せして伝えないと、我々感動課はただの「何でも屋」「イベント屋」になってしまいます。
佐野
私は写真や映像を撮るようになってから「人に喜んでもらうこと」にやりがいを感じるようになりました。やはり、感動課の仕事は、やらされてできる仕事ではないので、自分の気持ちがとても大事だと思います。
福西
僕はそのやりがいを搾取して佐野にフル稼働してもらっています笑
はたの
搾取ですかwwwww
福西
まあそれは冗談として、実際この想いが無いと絶対この活動はできないと思います。あと、目的を見失わないこと。感動課の目的って「何か企画を実施する」ことではなく「そのあとに、どんな雰囲気になってほしいかまで考えて導くこと」だと思ってます。実施したことに満足するんではなくて、その後の効果まで長く見ることが必要だと思います。
はたの
お二人から素晴らしいお話しを聞けて気持ちが高まりました!本日はありがとうございました!
エントランスの真ん中には小さな動物園がありました
WRITER

インナーブランディング研究室
研究員
はたのたかし
大学の授業の一環で、インナーブランディングに出会い独学で勉強をし始めました。本格的に研究したいと思い、大学院進学を検討していた頃に揚羽と出会いました。揚羽で行われているインナーブランディングに可能性を感じ、揚羽でファーストキャリアを歩むことを決意し、2018年4月に新卒で揚羽に入社しました。7月からインナーブランディング研究室の研究員として配属され、今は新米研究員として、日々研究に勤しんでおります。
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