数年前に日本の映画賞を総ナメにした、
青春群像映画【桐島、部活やめるってよ】をご覧になった方もいらっしゃると思います。
この映画の中では、
運動系の学生と映画系の学生の融合の難しさが面白いほどうまく描かれていました。
「運動系と文化系の融合って、なかなか難しいなあ。」と改めて感じたとともに、
「揚羽でも、営業と制作ってうまく融合できているのだろうか?」
と、ふと考えていた時に小さな事件が起こりました。
(事件ってほどでもありませんが)
若手映像ディレクター・新卒入社6年目のM(念のため、うちのホープです)が、
制作宛のメーリスに、新しく購入したカメラについて感想と購入の感謝を
送ってくれました。
Mは送る際、無意識に<制作のメーリス>を選びました。
全員にとって必要なカメラの情報を、“無意識に”制作のみに送る。
この小さい事象が表している揚羽の変化について、
手遅れにならないうちに社員に意識改革を促しました。
揚羽は、制作と営業のチームワークが良いことが強みの一つです。
営業も制作を知り、制作も営業面を理解し、
お互いに相手の足りないところを補いながら、相手を尊重して仕事を進める。
これは、私が揚羽を経営する上でとても大切にしていることです。
かつて揚羽では、営業と制作がいがみ合い、
制作は営業に対して、
『あいつら、全くクリエイティブってものを分かってない。』
営業は制作に対して、
『制作はお客様への対応がなってない。自分の趣味に走ってばかりだ。』
という時期がありました。
恥ずかしながらその時私は、忙しさを言い訳にその状態に目をつぶっていました。
あんなレベルの低い状態には絶対に戻してはなりません。
私が以前在籍していたリクルートでも、
営業と制作の関係が良かった部署は、とても良い業績を上げていてお客様からの評価も高かった。
逆に、営業と制作の関係が悪かった部署は、お客様からの評価も業績も悪かった記憶があります。
今回の件で強い危機感を感じました。
Mのメールを例にあげましたが、彼一人が悪いわけではありません。
鉱山の中のカナリアのように、揚羽に忍び寄る危機を知らせてくれたと感謝しています。
「無意識に制作だけに送る。(営業に必要な情報にも関わらず)」
そんな雰囲気になっていないか、営業と制作に、心の壁が出来ていないか。
相手を尊重し、足りないところはカバーしようという愛情と責任感はあるか、
もう一度一人一人自分の意識と行動を振り返ってもらいたい。